過去旅*神戸から

またリアル旅できるといいな

*三田市旧九鬼家住宅資料館*①


『旧九鬼家住宅は、明治初期(明治8年前後)に建てられた全国でも数少ない擬洋風建築の建物で、平成10年4月7日に兵庫県重要有形文化財に指定されました。
擬洋風建築とは、当時も大工さん達が、洋風建築を取り入れて造った洋風と和風が混在した建物のことです。
この住宅は、三田藩家老職を代々勤めた九鬼家の住宅として建てられました。
明治の初め頃の建物は、設計者等が不明な例も多いのですが、旧九鬼家の設計は、当主であった隆範が自ら行い、その設計図面も残っていました。
また、鉄道技師であった隆範が蓄積した鉄道関係図面やその関連資料など、歴史的にも極めて貴重な資料も見つかりました。」


「主屋は、1階は板張りと漆喰で壁を仕上げ、格子戸、障子戸、板戸を使用した和風の造りになっています。
そして、2階の壁は漆喰で窓のよろい戸となっています。
東半分はベランダとなっており、円柱や柱間は漆喰で塗り込められています。
また、柱間はアーチ状に仕上げたり、くり形付きの手すりを設ける等、洋風の趣に造られています。
2階東半分は洋間となっていますが、床に畳を敷いたり、壁や天井は壁紙の代わりに日本的な襖紙を貼る等、洋風の技法を取り入れつつ、日本建築の技法が生かされています。」


1階に置いてある調度品は、折々入れ替えているそうです。



つづきます